ゆらゆら帝国:ROVO2009/03/01

富山県南砺市に行ってきました。同じ北陸の田舎なのに福井の街より穏やかな空気を感じます。いつもは夏に行われるスキヤキ・ミーツ・ザ・ワールドというイベントで訪れる街なのですが、そんなに大きくもない商業施設が数軒固まっていて、店主も思わずハシゴしちゃいました。小さなショッピングセンターにある、おばちゃんが店員の喫茶店でナポリタンのスパゲティーを食べながら行きかう人々を眺めてました。頭がボーっとしてきて、この感覚はアジアでダラダラ過ごす時と同じだと気付いて嬉しかったです。

13年前に富山県で古民家再生の技術を磨く大工さんの事を知ったり、街の中心街を活性させる為にチャレンジショップを取り入れたり、街作りが福井より上手いなぁと思っていましたが、音楽的な部分を見てもオーディオアクティブが来たりで羨ましい環境です。

こんにちは。隅っこで体操座り、ウトウトしてたら仲間発見、「ですよねぇ・・・。」のモジュール店主です。素晴らしい!素晴らしすぎる企画で羨ましい限りです。会場も天井が高く映像も大きく投影できるステージ、音の鳴りも良く低音の迫力、シンバルの抜け共に最高でした。ディレイをかけた声も天井で鳴っているみたいで最高。バンドの詳細を知らない地元のおっちゃんが居たり地ビールを売っていたりでいやらしさのない緩さと素晴らしい音楽が共存する素敵な企画でした。本当に羨ましい街です。

ゆらゆら帝国は先日マルクチ店主と話していた曲をやってくれて嬉しかったです。フロントで注目を集める坂本氏は髪が伸びて顔もよく見えません。「こんばんは」「あ、どうも」なんてMCを加えながらの演奏で、ファズギターの音の渦がグルグル周る中、やっぱりベースが素晴らしい!「素晴らしすぎるぜ!俺は聴いてるよ!」などと思いながらリズム隊の演奏に注目してました。目立つのではなく効いてるベース。単純な繰り返しのようで微妙にもたらせたりで味付けしてくれます。各々がどこを見てるのかわからないような顔で演奏してますが、目を合わせて音を合わせる箇所もあって、バンドって良いなって思いました。「昔の方が好きだったんだけどねぇ・・・。」と得意そうに話していたお客さん、楽器やってから聴きかえしてみて下さい!凄いんだから!

15分後位にROVOのライブが始まりました。ライブ前後なんかにダブなんかがかかってて、店主的にはもっとでかい音で聴かせて欲しかったですが、この辺も普段の会場とは違う無駄のない魅力がありました。最近ツボのヴァイオリンが、まぁ~良い音!天井まで広がる広がる伸びる音。「ツインドラムって楽しいだろうなぁ。」と思いながら演奏を見ていましたが、なんだか力が抜けてきて隅っこに移動しました。さっと止まって再びリズムが入る時の爆発的な力がもの凄かったですが、あれは演奏力のたま物ですね。ROVOのメンバーが使うとラディック社のビスタライト(多分)も違って見えます。最後に音がブワァ~っと盛り上がってオーケストラのようにサッと音が引くように静かになって終わったんですが、体操座りでうつむいてたもんで、どうやったか観れなかったんですよ。「え、え、どうやったの?」とキョロキョロしてもメンバーがお客さんに挨拶しながら返っていく姿しか観れず、いまだ謎です。オーケストラの終わりみたいでしたが、ひょっとしたら天井の高いホール特有のものかもしれませんね。

もちろんイベント自体が素晴らしいのですが、やっぱり街が良い!コンパクトな公私の施設が歩いていける範囲で何個もあって、駐車場もあって、文化的なワークショップなども行われていて、他所から来た人が手を出してしまう地ビールなども売られている。お客さんのマナーも良くて良いですね。周りの施設で接客業をされている方も年齢層高めで、なんともいえない穏やかな空気です。人も結構入ってますしね。

ヘリオスで行われるイベントは要チェックだなと思ったり、良い田舎にする街作りというものを意識したりもしましたが、やっぱり2つのバンドの演奏が凄かったです。良い1日でした。