ザ・ケルン・コンサート2018/04/19

先日の定休日の朝、いつも通り次女の登園の支度をしていました。

朝音楽をかける時は結構選曲に悩んだりするのですが
最近次女もピアノ教室に通い始めたということもあり
久しぶりにキース・ジャレットの名盤「ザ・ケルン・コンサート」をかけました。

ピアノの音が流れ出した瞬間に次女が「綺麗な音楽ね」と言うので
キース・ジャレットやジャズについて少し話したりしつつ
密かに時間を気にして焦りながらも穏やかな朝を演じていました。

この日は気温もそんなに高くなく午後は雨の予報。
あまり積極的にバイクに乗ろうと思うコンディションではないのですが
なんとなく敦賀のバイク屋さんに行こうと思いました。

次女を幼稚園に送り届け自宅に戻り家事を済ませた後
やっぱり天気が今ひとつなのと
車高を下げた愛車には海岸沿いの道が苦しいのと
8号線のハイペースな車が後ろについたら嫌だなって気持ちがあって
やっぱり止めておこうかなと布団を直したばかりのベッドに寝転んで
天井板の木目をぼんやり見ながら迷っていました。

しかし思いついたことはやらないと気がすまない性格ですから
一発奮起して敦賀に向うことにしました。

行けば行くほど寒くなる道中と
案の定サイドミラーに常に大阪ナンバーのトラックが映る展開。
楽しいツーリングとは言えない気の抜けない道中ではありましたが
無事目的地に到着・・・。

丁度入口で作業されていたバイク屋店主に挨拶をすると
ちょっと驚いた顔の後に「ちょっと相談したい事があったんですよ・・・」と
意外な言葉が。

店内にお邪魔した瞬間結構な音量で流れていた音楽は
なんと今朝聴いていた「ザ・ケルン・コンサート」。

実は今朝娘と聴いてたんですよ、と言うと
驚いた顔をしてすぐに「キース・ジャレットあんまり聴いてる人居ないですよね?」
と嬉しそうに話すところからどんどん音楽の話が進んでいきました。

若い頃は共通点を探るような会話をすることが多かったように思いますが
最近は個性や違いがあって当然と割り切っているので
違いの中から共通する部分で共感共鳴する会話が増えている気がします。

お忙しいようだったので、しばらく話して帰ることにしましたが
午後に次女を幼稚園まで迎えに行くには調度良いタイミング。

店先でバイク屋店主の見送りを受けながらキック一発で始動。
オイル漏れやキズやサビだらけの車体ではありますが
バイクの調子は今までで1番の絶好調。

帰り道は前後の車を意識する事もない穏やかさでした。

娘と食卓に座る瞬間の自分の気持と
バイク屋店主があの曲を選んだ瞬間の気持ちは近かったのかな?
何を思って選択肢の中からあのアルバムを選んだのかな?

色んな事を思いながら、やっぱり冷たい風にさらされる道中でした。

思いがけない所や思いがけないことがリンクする。
こういう驚きで感動するためにも
やっぱり色んな事に触れて自発的な行動も起こさないと・・・。

今年の春は、やっぱり夜明けのような
ちょっと良い感じで物事が動き出す、そんな春です。

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