お盆2018/08/16

お盆の夜、我が家の古い縁側の下からコオロギの声が聞こえた。
とても暑い夏だったけどお盆になるとちゃんと秋の気配も感じるもんだ。

お盆になると我が家では「おしょろいさま」というお供え物を仏壇に用意する。
ネットで調べてみると「おしょろさま」という同じ風習が見つかる。
店主がこの伝統的習慣をやらなくなれば、きっと子供はやらなくなるし
子供が祖父母と暮らしていなければ子供がこの風習に触れる事はなかっただろう。
店主の親の祖父母から自分に伝えられた習慣や礼儀作法はないが
店主の祖父母から教えられた事は意外と多い。
四世代またぐと消えていく伝統や作法が沢山あるんだろうなと思う。

幼少の頃から曾祖母と祖父母に言われた事に影響されてか
店主は「いつか地元に暮らす」という事を漠然と受け入れていたようで
その後に県外に暮らしたり海外を放浪してもその思いに変化はなかった。

以前ここに書いたとは思うけれど
カンボジアのバイクガイドの青年との出会いは
むしろその気持ちを強めていった。

しかしながら小学校低学年から三十歳まで毎年続けた墓掃除は
お店を始めてから店主の父の仕事になるという逆転を見せ
お盆に母の実家のお墓や仏壇に参らせてもらうことも無くなった。
一時程着物を着て出かけることも無くなったし
古い記憶の中にある物と今目の前にある同じ物を見比べて
逃れられない経年劣化に保存を諦める気持ちも芽生えてきた。

残していくことは本当に難しい・・・。
そして続けてきた事をしなくなる罪悪感・・・。

でもお盆という機会に故人をしのんだり
いつも見過ごしていたり見て見ぬふりをしていた事や
自分の気持ちを見つめ直すのは良いことだなぁ。

お盆前から戦争ネタをよく目にしたり
高校野球や夏休みも季節感を演出してくれるし
夏は何かと風情がありますねぇ。

いつまで経っても忘れる事のない楽しい記憶に
幼少期から小学生まで父親と行った鮎釣りの記憶があるのだけど
この夏休みに子供達にそんな記憶をプレゼントできたかなぁ・・・。
もっと費用をかけて遠出した事もあったのに
何故かそれ以上に地元の川で完結するその時の出来事が
今でも鮮明に楽しい出来事として記憶に残っています。

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