眼鏡の街は一日にして成らず2017/09/29

長年愛読しているファッション誌があるのですが
その特集(広告ではなく)の中に「鯖江」の文字を見つけました。

20代の海外旅行や海外でライブする事を目的に生きていた頃
たまたま出身地がココなだけという印象で地元愛など全く無く
今でも町おこし等と綺麗事言って何かにぶら下がる事や
若者が街に落書きや工作物を置いてアートを謳う事や
旅行にすら来た事無さそうな専門家に田舎の未来を問うことに
大変申し訳無いほど肯定的な気持ちが持てない店主ですが
全国紙のわずか1ページの短い文章の中に「鯖江」の文字を見たのは
この小さな街だからできる未来があるかのようで凄く嬉しくなりました。

随分前に見た記事に書かれていた内容は
世界の眼鏡の産地はイタリア・中国・鯖江であるが
鯖江だけが国名でなく小さな街の名前なのである、って事でした。
その鯖江の眼鏡業界は、同級生や一時お世話になった職場や
元バンドメンバーや近所の町工場の人々が作っている訳です。
これはやっぱり凄いことで、誇らしい気分になりますね。

そして今となっては地場産業の眼鏡業界も
最初は僅かな人のDIY精神で始まったのではないか?とも思います。

今は1人、あるいは僅か数人の集まりだったとしても
これから他にも新しい文化や産業が生まれればと思います。
そしてそれが柔軟な生き方の支えになる力となれば
ありがちな田舎暮らしのイメージとは違う
現在の日本では珍しいライフスタイルを生むのではないか?と。

とりあえず世帯を持ってココで暮らす意思を持って改めて思うのは
こんな田舎の小さな街でも仕事で海外や都会と繋がりを持ち
最前線で頑張っている人が身近に居てくれて
何故か自営業が多く若者の人口が増えていて
不便も感じないけどバイクでのんびり走る事もできる
こんな小さな街で生きる事に、今は凄く満足しています。