40年前のバイクで20年前へ2019/10/10

1年前からの約束を果たすべく
20年ぶりにバイクで金沢に行ってきました。
1942年式のハーレーを買った友人と一緒に
金沢に住んでいた頃の思い出の場所に行きました。

向かい風がかなり強く辛い思いをしながら待ち合わせ場所へ。

予定していたよりも時間がかかってしまいましたが
事前にクラッチの分解洗浄をしたこともあって
快晴の空のもと愛車は快調に走ってくれました。

昼食をどこで食べようかと話し合った結果
思い出の味を求めて母校のそばの食堂へ行く事にしました。

外観や内装は多少変わったのだろうけど
懐かしい気分に浸るには十分な雰囲気の中
20年来の友人と同じ物を注文してお腹を満たしました。

お店の方から時間の流れと時代の移ろいを感じる話を聞いて
寂しさや感動や共感の入り混じった複雑な感情を抱えながら店を出て
思い出話をしながら母校の周りをしばらく散歩しました。

今も乗り続けている愛車を買う為に始めた土木作業のバイト。
そのバイト中に長靴を履いて入った小さな川はそのまま。
そのバイトで作った橋のコンクリートの基礎や護岸はそのまま。
毎日のように集合した友人の暮らしていたアパートの駐車場も
その隣にある小さな喫茶店だかスナックもそのままでした。

再びそれぞれの愛車のエンジンをキックで始動して
所々見覚えはあるけど随分変わってしまった道路を友人に先導され
どうしても行きたかった内灘の砂浜へ向かいました。

映画「トレインスポッティング2」の中にあった
以前と変わらない景色に過去の自分や友人が見えるシーン。
砂浜を眺めていると、まるでそのシーンのように
20年前の自分や仲間が砂浜を歩く姿が見えるかのような
本当に一瞬ハッと我にかえる瞬間がありました。

バイクの傍らに座る友人に
「そんなに思い出深い場所なんけ?」
と声をかけられたのですが
完全に気持ちが顔に出ていたのでしょう(笑)

日が暮れる頃に宿泊先のホテルにバイクを置いて
もう一人の友人と片町で待ち合わせて3人で酒盛りをしました。
もう一人の友人も当時のバイク仲間で今もハーレー乗り。
いろんな話をしながら1軒目、2軒目、3軒目・・・4・・・
途中から2人に戻って更に数軒ハシゴして
まだちょっと飲み足りなさそうな友人とタクシーを拾い
ホテルで途中下車して友人と別れました。

夜の街で変わらないことの大切さと変わることの大切さを実感して
友人にもらった自分にとって最大の応援の言葉を噛み締めながら
ホテルで一人缶ビールを飲みながら寝支度をしました。

早朝にホテルを発ち
まだ空気が冷たく車が少ない街中を離れ
今日も乾いた排気音を響かせながら8号線を走る愛車と自分が
仕事前の買い物に寄ったであろう作業車の停まるコンビニの前や
少しずつ増えていく通勤の車列の脇を通り抜けて
徐々に日常の中の見慣れた景色の中に戻っていきます。

そしてそのままマラソン大会が予定されている小学校へ・・・。

30年前に自分が通っていた時のままの校舎と校庭には
スタートを待つ娘とテントの下で応援する娘の姿が。
しかしその景色の中に小学生の頃の自分と友人は見えません。

内灘の砂浜に友人達とバイクで行っていたあの時
自分は青春という言葉で表現される特別な時間を過ごしていたのかな。

気まぐれに会いに行っても温かく迎えてくれる各地の友人達や
わざわざ当店目当てに遠方から来てくれる友人達。
みんな優しいね。本当にありがとうございます。

これからも末永くよろしくお願いします。

コメント

トラックバック